コンテンツイメージ

Contents

お役立ち情報

ファミリーオフィス未来通信|『老後のバランスシートには「数字に出ない資産」と「放っておくと重くなる負担」が

老後を「考え直す」ための24の視点(第3回)
『老後のバランスシートには「数字に出ない資産」と「放っておくと重くなる負担」がある』

 

前回、老後は「収支」ではなく「バランスシート」で考えるべきだと整理しました。
金融資産、公的年金、不動産。
数字で見える資産は整理できます。
それでも不安が残るとしたら、お金以外の部分が整理されていないからです。

1.数字に出ない「資産」とは何か
それは、老後の生活を支える三つの力です。

 

(1)自分で決められる力

老後には、想像以上に決断が増えます。

・年金の受給開始
・住み替え
・介護の選択
・財産整理

自分で決められる間は問題が起きにくい。
では、決められなくなったらどうするのか。
ここが準備のポイントです。

☑ 誰に相談するのか
☑ 最終的に誰が決めるのか
☑ どこまで任せるのか

これを決めておくこと。
これが「判断力が弱ったときの備え」です。

(2)体が動くという前提

健康は資産です。
しかし老後では、「元気でいられるか」よりも元気でなくなったときにどうするかが重要です。

☑ 自宅は階段だらけではないか
☑ 病院に通える距離か
☑ 一人で生活できなくなった場合の選択肢は何か

健康は維持できないかもしれない。
でも、生活を急に変えなくて済む準備はできる。

(3)孤立していないこと

人間関係は安心の土台です。
しかし「友人が多い」ことではありません。

☑ 緊急時に連絡できる人がいるか
☑ 財産の概要を知っている人がいるか
☑ 医療判断を任せられる人がいるか

「誰も全体像を知らない」状態は、老後では大きな不安要因になります。

2.放っておくと重くなる「見えない負担」

 

一方で、老後には数字に出ない負担もあります。

(1)資産の複雑さ

口座が分散しすぎている
不動産が整理されていない
誰が何を把握しているか不明複雑さは、判断を遅らせます。
老後では、分かりやすいこと自体が価値になります。

(2)決めていないこと

「そのうち考える」
これが一番の負担になります。
決めていないことは、将来の自分か家族に引き継がれます。

(3)役割が曖昧なこと

誰が最終判断をするのか。
これが曖昧だと、いざというときに、誰も決められず、生活が前に進まなくなります。
お金があっても、手続きも判断も進まなくなります。

3.なぜこれが不安になるのか

 

老後では、
・自分でできることは少しずつ減る
・判断は重くなる
・体力も落ちる

その一方で、
・整理されていないことは増えやすい

だから不安になります。
不安の正体は、「将来、回らなくなるかもしれない」という感覚です。

第3回の結論

 

老後の安心は、お金の額だけでは決まりません。

☑ 誰が決めるのか
☑ どうやって生活を回すのか
☑ どこまで整理されているのか

ここが整っていると、資産額以上に安心感が変わります。
老後設計とは、お金を増やすことではなく、生活が止まらないように整えることです。

次回予告
次回は、老後に向いている資産と、向いていない資産の違いを取り上げます。
増える資産が、必ずしも老後向きとは限りません。


【執筆者紹介】

代田 秀雄(しろた ひでお)

辻・本郷 ファミリーオフィス株式会社 特別顧問
シロタ・ウェルス・アンド・ウェルビーイング・アドバイザーズ代表取締役社長
中央大学客員教授(国際公認投資アナリスト)

三菱UFJ信託銀行で年金・資産運用の実務に長年従事。 「オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)」などの普及にも携わり、成人の4人に1人がNISA口座を持つ時代をつくった第一人者の一人。

2025年、シロタ・ウェルス・アンド・ウェルビーイング・アドバイザーズを設立。

Contact

初回無料相談を
実施しております

お問い合わせ 資料請求